乗り物遊びの備忘録的な?。スーパーカブのトライアラー カスタム
さて、柄にも無く今更ブログなどを始める事にした。
これといって理由らしい理由があった訳でもないけれど、いくつか気になる事があり
昨日突然「ブログのページ作るって言うのもありか?」と思ったわけ。
例えば、埼玉に住む"Gaijinrider"から「イギリスのサイトにお前のカブトライアラーが紹介されているが、内容が間違っている。」という連絡があり見てみると、
「アメリカで最初に作られたカブトライアラー。その後走行中にトラックの事故に巻き込まれ廃棄された。」というショッキング!な紹介のされようだった。
早速そのサイト主に連絡し、製作過程から現在も調子よく走っている旨をつたえ、数枚の写真と簡単な説明文を添えて送り訂正してもらった。
また、一番多いのはカブトライアラーの作り方の問い合わせ。国内からは数件だったけれど国外からはもう数えていないが相当数きたので、これに都度答えるのもなんだなぁ。と。
そして、女房から「遊び散らかすだけじゃなくて形にするなり整理するなりしておけば?役に立つんじゃない?。」というお言葉。これが一番の理由かな。と、しておこう。
では早速カブトライアラー誕生過程を。
カブとの出会い。
35年前、19歳の時に友人から貰った行灯カブC50が自分にとって最初の”バイク”となった。高校時代にバイクより先に乗り始めたトライアンフTR4が部品入手の目処がたたず、アシを無くした事を不憫に思ったミニに乗る彼が「意外と走るから乗ってれば?」と譲ってくれたのがソレだった。
確かに乗ってみると良く走る。ただ、汚いグリーンだった車体が気に入らずバラしてオールペンして乗っていた。勿論缶スプレーで。
FRPの手始め。
時を同じくしてFRPと出会ったのもこのころ。
カブに乗ることになった原因であるTR4の手直しで使う事を思いつき、
気になっていたミッショントンネルの補強/修正でトライ。
なんとTR4のミッショントンネルはボール紙を3次元立体成型した物だった。
そのためボルト留め部分は千切れていたりフニャフニャになっていた。
で、FRPで全体をコーティングし、ボルト穴もしっかり再現出来た。
これを機にFRPや積層レジン等に味を占めてイタズラしはじめたんだなぁ。
カブ再び。
それから30年近く経過したころ、近所のコンビニへタバコを買いにいくアシは当時参加していたDIRT A.C.T.S.UNIONで走らせていたTL125改VMXだった。
お互い面識があったけれど言葉を交わした事が無かったTUCK INのゴッシーとそのコンビニではち合わせ、「何やってるんですか!ダメじゃないっすか!!笑」と声をかけられ、そうかぁ、ノーヘルでナンバー無い競技車(ゼッケンナンバーは付いてるけど)でまちなか走っちゃダメだよなぁ。と悟り「カブでもかうか!」が切っ掛けだった。
早速中古を探すもなかなか高い。どうせなら青春時代の思い出深い"行灯"がいい。
どうせバラして塗装したりするからバラで買おうと某オクで書付きフレームを¥4,000-で購入。
せめてスイングアームかボトムリンクのフロントフォークが付いてれば間違いを犯す事無く行灯カブが完成していただろうに・・・・。
トランスフォームは突然に。
わかってて購入したものの、あまりにも残骸感が強いメインフレーム。
置いておくにしても少しはバイクっぽい姿にしておきたいと周りを見渡し・・・・。
仕事柄寸法に対する目見当の正確さには自信があり、数台分転がっていたTL125のステムやスイングアームが合いそうと閃いたのが運の尽き?。
「おいおい、お前って実はそんなヤツだったの?。」
この姿見たらトライアラー以外何者でもない。「このまま突き進んでくれ!」そう
フレームが語りかけて来る。
カブとは何か?速く走る為ではなく老若男女誰にでも乗りやすく軽量でありながら恐ろしく頑丈でバランスの良い車体。そう考えるとトライアラーとして見た目だけではなく潜在能力としてトライアラーの資質をもって生まれた様にしか思えない。
ポン付けのフロント一式とスイングアームピボット部の幅をサンダーで削って付けただけで出来上がったも同然。どうして欲しいかフレームにお伺いを立てながら進めるだけだった。別に憑依してるとか幻聴があるとかじゃなくて、このフレームを構成する直線や曲線を延長するだけの作業と言う意味で。
チェーンソーで木型を作りFRPを重ねてリアフェンダーは出来上がり。
リアフェンダーは割ってしまうだろうから再生産出来る様にシッカリした木型にした。
ソレとは対照的なタンクは一回こっきりの型で構わないので自由度を優先し、子供用油粘土で直接車体に造形しFRPで覆う様に成型。
タンク内を貫通する様にワイヤー類を通す為にあらかじめ真鍮パイプを仕込む。
ビニールを巻いて粘土が溶け出さない様に養生をする。あとはひたすらペタペタガラスクロスを重ね貼り。
硬化したらディスクサンダーで真っ二つにカットして取り外し・・・。
粘土を取り去った後モナカの要領で車体に戻す。
内側/外側共に耐ガソリンFRPで更にプライしてゆき、お得意のTL125のタンクから切り出したキャップ部を移植。ワイヤー類を通すシンチュウパイプ部分も合わせて成型。
シートと言われる事が多い部分だけれども、座れる訳も無いし座ろうとも思わないシート下の燃料ホース穴隠し蓋。一枚板だと反ったり割れたりするので裂いて薄いメープル板を挟んで集成材にしてからノミとかんなで削っていく。
塗装はイギリスのステインとニス。
サイドカバーは3mm厚に延ばした粘土にカッターナイフでアウトラインとロゴを切り出し、細かく裂いたガラスクロスを混ぜたFRPを流し込み成型。
離型してリューターでエッジを整えサフェーサー吹いて仕上げ待ち。
カブらしさを残しつつ欧米の50〜60年代の工業製品的な色にした。
リアフェンダーは2枚作り、1枚はテールライトとナンバーの取り付け穴を開けておいた。我ながら気が利くなぁと感心したっけ。
部品点数が最低限な為に組み付けはあっという間。このウイングマークのデカール貼った瞬間に命が宿った感じ。ガソリン残量覗き窓はお決まりのパターン。
お察しの通りDUCATIのイモラタンクからの拝借アイディア。
トライアルタイヤは消しゴムの様に柔らかいから交換も楽。
当初、搭載したエンジンはCS90のもの。バッテリー点火なため手持ちのラジコン用バッテリーを積んだ。エンジンを停止してもコイルに電気を垂れ流してしまうのでイチイチスイッチをOFFにする必要があったから注意書きのステンシル。
また、その電源スイッチは走行中触らぬ様ミサイルスイッチに。
完成間もないカブ。
そして、CD90のエンジンに載せ替えバッテリーレスになり益々頼もしくなった現在のカブ。現代のトライアラーとほぼ重なるシルエット。その形だけではなく、ポテンシャルもど素人の自分にとってはホンダが開発したTL125よりも扱いやすく無理も利く。
まぁ、今後も気が向いた時に写真整理してアップしてみようと思いますので
お暇があるときにでも覗いてやってくださいませ。
よろしくお願い致します。