バイクカスタムのコスト・・・最終回

奈落の底。

 

昭和30年代、日本のバイクレース創成期を思わせるB.O.B.L.にスチームパンクは無い。で、簡単に着せ替え出来る様にタンクとシートのセットを別に用意した。年式の少し新しいセルペットのタンクをマグナ50の時と同様にナロー加工し、Yシートモドキを合わせた。さぁ次回エントリーするぞ!。

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しかし、そのころ右腕のシビレが気になり始めていた。気が付くと四六時中シビレを感じる様になっており、さすがに病院で診てもらう事にした。

レントゲンを撮り”頸椎症性神経根症”と診断された。つまり首の骨の間隔が老化で狭くなることで首の後ろから出る腕の神経を圧迫し、特に上を見る動作は厳禁とのこと。同世代のその医師も発症しているとのことで聞いてみた。

「前傾姿勢のバイクに乗っているのですが余り良くないでしょうか?」

「おすすめできないです。どうしてもオートバイに乗りたいのならハーレーとかオフロード系の背中から首まで垂直に出来るタイプに乗り換える事を検討して下さい。」

ドカの900SSがメインで、アグスタのF3を追加で手に入れたばかりなのに・・・その時初めて目の前が暗くなる現象を体験した。奈落の底って暗いのね。

3ヶ月は特に姿勢に気をつけて炎症を押えるしかない。

これでドカやアグスタとは比較にならない窮屈な前傾姿勢でレースする事は諦めなくてはならなくなった。

 

Deus ex Machina - Bike Build Off

今更ここで改めてDEUS BBOを説明する事もないと思うけれど一応。

http://deuscustoms.com/blog/2016-bike-build-off-tokyo/

目的を失い、行き場が無くなったセルペットB.O.B.L.レーサー。自宅の玄関ホールで解体を待つしかない状態だった。

そんなある日、「今年もDEUS  BBOがあるらしい。」という知らせを受け解体前にせめてお披露目だけしておこうとエントリー。出来上がってる訳だから即申し込んだらエントリーNo.1。なんだか恥ずかしい。

前年、日本初開催された時にはカブトライアラーを持ち込み3位を頂き日本代表となった。その時は正直「このカブなら何かしら受賞するだろう。」と思って参加したが、今回は全く挨拶代わりでの参加だった。

しかしながらあろう事か1位を頂いた。わからんもんだ。

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そのお陰で解体するのが忍びなくなり生き延びたため、次なるプロジェクトのベース車両として順番待ちリストに載ることとなった。

 

そして最後に、ここでタイトルであるセルペットレーサーの製作コスト表を。

安いか高いかは考え方次第。製作のきっかけとなったB.O.B.L.には参加出来なくなったが、新たな試みも経験出来たし少なくとも自分にとっては"priceless"だったかな。

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