MV AGUSTA F3 675 のイメチェン………………2。

3気筒アグスタ カスタムの存在を知る。 

 

2015年2月号のイタリアの "Riders" 誌79号の表紙を飾る一台のMV AGUSTA。良く見ると昔のアグスタじゃない!。現行の水冷の3気筒が搭載されている。

たまたまこの79号に自分もワンカット登場している関係で知ることになった雑誌だ。

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早速調べてみると案の定マーニの仕業。「ズルいよなぁ〜。王道だな。」と思う反面、軽そうな現行のフレームと片持ちスイングアームも倒立フォークも否定している事が不思議だった。非難するつもりは毛頭ないけれど、最新バイクのパフォーマンスにノスタルジーを求める事に違和感を感じた。

自分ならDUCATIのMH900eの様な手法で表現するかなぁ?。なんて勝手にイメージを膨らませていた。

翌年、ひょんな事からMV AGUSTA F3 675を入手することになり、乗り味は流石イタ車。低回転はトルクもなく動き出しに多少神経を使うものの、高回転域は官能的なサウンドと回転の伸びが気持ちよく、その変り目がクセになる面白いバイク。しかし、遠目にアグスタと一目ではわからない(自分だけ?)イマドキのスタイルだけは馴染めなかった。

そんな時にDeus Ex Machinaアメリカのモーターサイクルディレクターを務めるMichael Woolaway氏に先を越された!。しかも素晴らしくカッコイイ。考え方のベクトルは同じ。パフォーマンスに関する基本性能部分は維持しながら往年のアグスタを上手く表現している。

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ただ気になるのは灯火類がない状態で完璧な事。これを車検に通る仕様にすると悲しくなってしまう。

「しょうがない。灯火類が付く事でデザインが破綻しない真面目なアグスタを作ってやるとするか。」が、切っ掛けとなった。

始めるにあたり、各部の寸法や納まりの参考にしたのは当然お気に入りのベベル900SS。

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コレはコレでカッコイイ。しかしデカール見なきゃKAWASAKI ?  YAMAHA ? な感じでつまらない。このまま暫く乗ってはいたがいよいよ我慢ならなくなりバラす。

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まぁパーツの多いこと!。しかもパズルの様に組み合わせてあり、このとき既に後戻り出来ないと覚悟を決めた。笑。

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なんだか一昔前にドカのモンスター辺りで流行ったラジカルなカスタムバイク風になり、一瞬これでいいか?と本気で思った。

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バラして想像以上に嵩張るインジェクション/クリーナーボックスに不安を覚えた。というのも純正タンクは昔のアグスタのタンク形状と正反対に上が広がっている。これが裏路地の交差点などでハンドルを切って曲がる際に腕に当たって切りきれない。コレもタンクを作り替えたかった要因の一つ。

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f:id:raybrixreono:20180214190056j:plainしかし、この膨らみがあるためにタンク容量を稼ぐには逆富士にするしかなかったのだろう。

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どこまで裾広がりなタンクのイメージに出来るかは現段階で不明。確認用のたたき台となるタンクを作ることにした。しかし、それはあくまでシートカウルを作りバランスを見ながらのはなし。まずはDioのテール!。コレがこのバイクを支配する。

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ベニアで採寸用モックアップを簡単に作り、FRPでこの形を再現する。この場合型は作らず、FRPで作った平板を各面のサイズに切り出して接着することから始めた。

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内側をメインに接合部の補強でFRPを重ねていく。シートの幅はベベル900SSから採寸し、Dioのテールライトから900SSのシート幅へと広がっていく角度が無理無く自然に続いていることに一安心。

次はタンク。トンネルと呼ぶかはわからないけれど、クリーナーボックスをクリアするタンクトンネルを作り、その上に裾広がりなタンクのアッパーが収まるか?ドキドキな工程に移っていく。

 

 

 

To be continued.....................