悪ノリ? HONDA CB175改VMX…..2
お気に入り誕生。
手配したパーツの到着を待つだけとなり、進められるところから始める。
前述したとおりエンジン載せ替えにはフレームを延長するだけ。ならば先に塗ってしまって、延長した部分だけレタッチする手順で進める事にした。そうするとエンジンの積み降ろしが一回減るというセコさから。
色はGreevesっぽいブルーにする事にした。会社に使いかけて余っていた油性ペンキである程度調色したが色が足りず、ペンキ用着色剤で更に調色し刷毛でフレームの塗装を済ませた。タンクは同系色の少し明るめにしたかった。そこで採った方法は缶スプレーのシルバーメタリックを混ぜてしまうという暴挙。
エア抜きした缶からシルバーメタリックのラッカー塗料をペンキに混ぜる。かき混ぜても塗料同士が弾き合って生き物のように動いている。しかし後戻りは出来ない。ガンで吹くのに適した粘度になるまでシンナーで希釈し、間髪入れずガン吹き。全く問題ない。元のブルーより若干明るいメタリックブルーに仕上がった。
油性ペンキをベースに水性ペンキ用着色剤のコベックを規定パーセンテージを遥かに超える量を加えた事もあり乾燥には数日を要した。
そうこうしている間にアメリカからCL175用マフラーが届き一気に進める。
フレームを切り離しエンジンを押し込む。ここでフレームの前半分を6cm前方へ延長する事を確認。一旦エンジンを降ろしてフレームの溶接を済ませペンキをレタッチして完了となる。
プレスフレームのリップもフラットバーで再現してやった。勿論強度も考慮しての事。
無事搭載。エキパイとフレームの関係も付かず離れずのイイ距離感。
マフラー部は切り落とし直管のまま。しかしガード後端と同じ長さで終わっているエキパイはイカン。作業場を探すと洗面の排水パイプ“Sトラ"があり、ハメてみるとお互いの内径ー外径がピタリ!!。Sトラのカーブが始まる所でカットして差し込む。細かい所だがお陰で全体が締った。INAXって良いバイクパーツ作ってるんだな!。あ、今はLIXILか。
こうして最後まで特に悩まされる事もなくサクサク出来上がってしまったCB175改。順調に完成したという事は妥協する事無くイメージした事が全て具現化出来た事を意味し、今までに仕上げて来たバイクの中でも特にお気に入りの一台となった。
完成後は今は無きヴィンテージモトクロス レースのDIRT A.C.T.S. UNIONで楽しませてくれた。当日が晴れならCB175で雨ならTL125と使い分けていた。
ただ、レースとなるとエンジン重量増加による弊害が見えてくる。
ジャンプの着地でフォークの底突きが気になる様になり、CR80のフォークに替えたり、直進安定性を上げるためにスイングアームを若干ストレッチするなど毎回セッティングを変えていた。まぁそういう試行錯誤がまた楽しいんだよね。
微調整を繰り返し、ヤリスギで乗りづらさのピーク時。
最終的に短いスイングアーム+長いサスに落ち着いた。
しかし、徐々にVMXから遠ざかってしまい、今は気のいい男の元へ嫁いでいった。
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