BSA Bantam D5 Trials.
Pre 65 trials
”トライアルごっこ”を始めたのはスパーカブでトライアラーを製作してからのこと。20代半ばからTL125やTY175に乗ってはいたがあくまでアシとして。1990年を過ぎたあたりだったけれど、まだ車やバイクの雑誌が元気な時代だった記憶がある。
毎月数冊の雑誌を買う中に時折トライアルジャーナルもあった。当時は成田 匠が世界に挑戦し始めていて、その活躍ぶりを誌面を見ながら楽しんでいた反面違和感があった。
トライアル風な乗り方ができるTL125と成田 匠はどうしても繋がらない。
それから20数年後、カブでトライアルごっこ遊びを始め色々なトライアルイベントや大会に参加する中で出会ったのがOn Any SandaのOne day trialだった。
京都の亀岡トライアルランドで行われるツインショック限定のその大会は素晴らしいロケーションに素敵なマシンが集まっていた。カブでの参加でも楽しめたしまた参加したいとは思ったけれど次はカブじゃないなぁ。どうせならPre 65クラスだな!と。
そしてアクロバティックなトライアルに違和感を覚える最大の原因として、高校生の時に買ったBRUTUSで出会い強烈に脳裏焼きついた一枚の写真。
ヴィンセントが表紙のこの号の中にはアグスタに跨るサーティースやブラフシューペリアに跨るサミー・ミラーなどの輝かしいヒストリーを持つライダーとバイクが収まっていた。しかしなぜか最も強烈な印象を受けて忘れられなかったのはこの汚いちっぽけなBSA Bantam D1だった。今思うと車種よりも写真が気に入ったのだろう。
非力なBantamで緩やかな丘陵地帯をトコトコ走る姿が目に浮かぶ完璧な写真だ。
早速不動のBSA Bantam D5を見つけ、トライアラー製作にかかった。
形になったばかりのBSA Bantam D5。製作過程はまたの機会。
To be continued..................