久しぶりのブリティッシュライトウェイト。MGA FHC [フィクスドヘッドクーペ]………….3
バンジョーからモトリタへ。
あまりステアリングホイールを交換する趣味はないけれど、今回は換える事にした。
1)ミッフィーの口みたいなパターンのバンジョースポークがカッコ悪い。
2)ステアリングが重いこともあり、操作中に不安なほどしなる。
3)径が大き過ぎてステアリング下部と股が近く全周を握れない。
などの理由でMOTO-LITAウッドを某オークションで探す。ミニ用は豊富に出品されているが径が小さい物ばかり。そんな中理想的な15インチのジャンク物を見付けて落札。
しかし、当然MGA用のボスなど出ているはずもないが、「どうせBMC同士だから合うでしょう。」と楽天的にダメ元でミニ用を落札。結果ピタリ。
そして届いたステアリングは完全に塗膜が剥がれ、それでもなお使い続けた事で汚れが染み込んでいる状態。
理想はアンティーク家具の手触り。
コレをサンドペーパーの#180から磨き始め、汚れがある程度無くなったところで打傷や凹みを浮き上がらせる為にメタノールで湿らせる。メタノールは浸透圧が高く凹みを膨らませたら直ぐに蒸発してくれて有り難い。で、更に番手を#420くらいまで上げていく。ただ、このモトリタを握った感触から断面形状の四角い感じが気になり、断面が丸い印象になるように意識して研磨した。
一通りの下地調整が終わりいよいよ塗装。
まずはなんと言っても着色。しかし、ここで色を塗る感覚は禁物。木に染み込まない余分な物は残さない。あくまでも淡く下地のムラを消すくらいの気持ちで。
使うのは英Morrells社のステイン。
擦り込む様に着色し、この後は米Fiddes社のガーネットポリッシュで仕上げていく。
アルコールで希釈して刷毛で塗り、乾いたらボンスターの#000で磨いては塗りを5〜6回繰り返し徐々に薄く塗膜を形成していく。三歩進んで二歩下がる作業。
最後に再度ボンスターで研磨してワックスで仕上げ、サラッとした感触に仕上げる。
市販されているウッドステアリングはウレタンやUV塗装の厚塗りで仕上げてあり、木目のプラスティックも同然で、古くなるとひび割れて塗膜がパリパリ剥がれてくる。そうではなく、目指したのはアンティーク家具の様な仕上がりで木の感触が残る塗装。割れる塗膜ではなくすり減る塗膜で仕上げた。
1)見た目に関してクリア。
2)重いステアリング操作でのしなりに関してクリア。
3)径が大きくステアリンの全周が握れない件もクリア。
数日掛けて仕上げた甲斐あって全ての項目をクリアした元ジャンクのMOTO-LITA。
これは僅かな出費の割に満足度は高かった。めでたし。
To be continued.................?
追記:本日、2月6日はTipo #345発売ですよ!。笑